・・> 富士登山(1日目)
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タイトル: 富士登山 年月日: 2001年8月 場所: 富士山(御殿場口から)
あらすじ: ま昨年は急遽仕事で断念せざるを得なかった富士登山
今年もキャンプ仲間のピーハイさんが企画してくれたので参加
もっとも人気のない御殿場口からの富士登山
あいにくと登りのほとんどは雨でした
しかし、キャンプ界屈指の晴れ男である不肖ワタクシmIKEとピーハイさんの神通力はみごとすばらしい日の出を呼んだのでありました

 

□□ 01年8月18日

 富士山に行った。

 去年の8月26日にも行く予定だった。しかし、あの時悪夢のように仕事が入り急遽断念。そのリベンジなのである。メンバーはキャンプ仲間のピーハイさん。彼は最近フリークライミングに目覚め、ジムに通って腕力脚力を養っている。もともとこの企画、ピーハイさんが考えた。ぼくは彼についていくだけなのである。

華麗なるアルピニスト、ピーハイさん 田子作mIKE 短足、腹出てる

 18日の朝になった。雨が降っている。天気予報を見る。どうやら富士山より東で雨のようだ。レーダーに雨雲は見えていない。インターネットのライブ画像を見てみると、富士山の東斜面には雲がかかっているが、頂上は見えている。ぼくは、用意したザックを持って車の置いてある駐車場に向かった。

 京王線国領駅前に9時、ピーハイさんと待ち合わせ。マクドナルドでコーヒーを飲んでから出発。東名高速は横浜町田あたりで渋滞。その後は順調。御殿場で降り、東富士道路を北へ。途中ぼくの勘違いで道を間違えそうになるが、富士山スカイラインに入った。空は曇り。11時30分頃海抜1402メートルの御殿場口新五合目駐車場に到着。

 今日登る御殿場口ルートは、数ある富士登山ルートの中でも、長く退屈で、面白みのないコースだということだった。というのも、登山客が少なく、登山小屋もほとんど廃業してしまったが故に、余計に人が寄りつかなくなったからだ。ここを出ると海抜3000メートルにある七合目日の出小屋まで、何もない。でも、来てしまった以上しょうがない。進むのだ。

12時08分。出発。駐車場を出てすぐのところに大砂館という売店がある。ここは下山者が憩うところ。ぼくらは、そのまま緩い斜面を歩く。

振り返ると御殿場口駐車場
全然進んでる感じがしない
上を見ても富士は雲の中 周りは荒涼とした砂地

12時38分。ぼくの昔からのクセで、歩き始めはまず30分で一本(ぼくらワンゲル業界用語で休憩のことです)する。1625メートル。大砂館がまだそこに見える。空は思い雲がたれ込めている。下山者がとぼとぼと歩いている。なにか先が思いやられる。

13時40分。新五合五尺(1940メートル)。突然が降り始める。ぼくとピーハイさんは上下のカッパを着込んだ。ますます気分が沈む。道はジグザグになり、細かい砂利。とても登りにくい。

墓標のような柱が登山者を誘導する
露出が上手く合わせられないデジカメの限界
突然の雨にカッパを着込むピーハイさん
この後本降りになる

14時18分。廃屋(閉鎖された小屋)を通過。もうなにも見えない。風と横殴りの雨。時々、雲が晴れると上のほうに小屋らしきものが見える。それが目標となる。だんだん空気が薄くなるのが判る。ピーハイさんは快調にすすんでいく。ぼくは、目の中にキラキラ光るものが見えるようになってきた。高山病の気配だ。大きく深呼吸しながら登る。喘ぐ

15時08分(2285メートル)ガス。1本

ガスでほとんど何も見えない
廃屋と人影
時折晴れ間から下が見える
少し上まで来たかなという感じ
富士の斜面に咲いていた花
名前判らない

16時12分(2560メートル)時折ガス晴れる。一本。行動食を食べる。

17時02分(2740メートル)廃屋。一本。寒い。そろそろ日が暮れかかってきている。急ごう。

寒いです
またも廃屋
ひたすら登るのみ
なにも見えない

18時20分(3050メートル)7合目。日の出館到着。小屋の前におばちゃんがおり、下のほうでは雨が降っていましたよ、などと話していると、下山者とおぼしき人たちがやってくる。

『今から降りられるのですか?』
『ええ、そうです、今日は富士宮口から来ましたが、頂上はガスでなにも見えませんでした』
これから暗くなるというのにあの道を下るのは大変だな、と思う。

18時40分(3080メートル)山小屋砂走館に到着。あたりはもう暗くなっていた。

七合五勺にある砂走館という山小屋の前で
きったねえ、などといってはいけない
ここは数少ないオアシスなのだ
でも素泊まり5000円は…

 さっそく、荷物をほどいて夕食の準備をする。客はぼくら二人だけだ。素泊まり料金は一人5000円!。なんて高い!と思わないことだ。これはこれでしょうがない。

 夕食の材料はすべてピーハイさんが荷揚げしてくれた。まずよく冷えたビールで乾杯。ピーハイさんはウィンナーを茹で、ワンタンスープを作り、麻婆春雨を作ってくれた。感謝。ぼくは飯炊きだ。EPIのガスバーナーと丸形飯ごうで炊く。登山の時はこれが一番良い。

上がピーハイさんの『地』
下がぼくのEPI
ビールで乾杯! 食卓の風景

 できあがったところで、いただきます。小屋のおにいちゃんは暇を持て余しているふうだった。ラジオで宮崎日南高校が準々決勝を勝ち進んだのを聴いた。

 外に出たら星が少し見えた。

20時30分就寝。明日は1時30分に起きる。

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